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2月21日(土)
ビリー・エリオットについて熱く語ってみる。
気合入れて書いたので、長いよ。
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2000年に公開されたイギリス映画「リトル・ダンサー(原題:Billy Elliot)」
その映画を元に製作されたミュージカル版「Billy Elliot the Musical」。
元の映画はミュージカルではない。
舞台化の為にエルトン・ジョンが曲を描きおろし。
後にブロードウェイでも上演され、その年のトニー賞10部門受賞。
現在でもロンドン、パレス・シアターで上演中。
昨年9月、パレス・シアターでの公演がヨーロッパ各地で中継され、
日本でも昨年12月から映画館でその収録映像が公開されている。
今日、横浜ららぽーとのシネコンで公開されたので、
母上様と一緒に見に行ってきた。
因みに母上様はロンドンで3回観劇。
私は映画は見たことあるけど、舞台版は初めて。
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ストーリー:
1970年代サッチャリズム、イギリス北部の炭鉱の町が舞台。
炭鉱で働く父親と兄。軽い認知症を患った祖母と暮らす11歳の少年ビリー。
母親は早くに亡くなって、ちょっと寂しい。
炭鉱の民営化を進める政府に対抗し、労働組合側は無期限ストライキに入る。
収入が途絶え、貧しい食事。
父親は、「男は強くあるべし」
「炭鉱の町に生まれ、そのまま鉱夫になることが当たり前」な保守的な性格。
兄はゲリラ的な活動もし、父親と衝突。
そこに認知症の祖母。
家庭内がピリピリしてる。
父親は、なけなしのお金でビリーをボクシング教室に通わせるが、
本人は殴り合いが好きではない。
ある日、ストの影響でボクシングと同じ部屋でバレエ教室が開かれる。
ビリーは次第にバレエに惹かれ、またバレエ教室の先生はビリーの才能に気づき
ロイヤル・バレエ学校の受験を勧める。
しかし父親は「バレエをやる男などゲイだ」と激怒。
自分は自分。好きなことをしてはいけないの?
ビリーの抑圧された感情が踊りとなって現れる。
言葉ではなく、踊りというビリーの感情を目の当たりにした父親は
息子の才能を知り、バレエ学校の受験を決意する。
しかし職場はストライキ中。
受験や、合格してもその後の授業料等でお金がいる。
スト破りが出ないよう、労働組合員同士が見張ってる状態。
スト破りをしようとする父。そんなことしたら町に居られないと止める兄。
事情を知った仲間が受験料をカンパしてくれ、そのお金で受験する。
ビリーはその後バレエ学校に合格するが、
授業料を考えたら・・・と合格通知をゴミ箱に捨てる。
でも家族はその通知を拾い上げ、合格を喜ぶ。
丁度そのときスト終了の知らせが届く。
組合側が譲歩。実質敗北。
石炭から石油に切り替えようとしていた時代。
ストが終了しても、ゆくゆく炭鉱は閉鎖される。
それでも、ビリーを経済的に支える為に
ヘッドライトを付け、坑道へ降りるエレベーターに乗り込む父親。
ビリーは一人、ロンドンへ旅立ってゆく。
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感想:
何と言っても、主役ビリーのダンスが素晴らしい(≧▽≦)ノシ
ダンスど素人ですが、目が離せない、引き込まれるのです!!
青山劇場のアニーを見て日本の子役にガッカリし、
劇団四季のライオン・キングを見て、日本の子役を見直した私。
だが、「日本の子役ではビリーの上演は無理だろ」は母上様との共通意見。
後は、ストーリーが深い。
映画ではビリーの成長や、家族愛が全面に出てたけど、
舞台だとサッチャリズムへの風刺(批判?)がもうアカラサマに(^^;
でもそれがコメディーレベルで止まってるから、そこまでどぎつくない。
また舞台となった1970年代のイギリスの流れを知ってるからこそ、
スト中止→職場復帰→学費が稼げる、わ~い!ではない。
最後、父親がエレベーターに乗って坑道へ降りてく場面なんかは、
本当に切なくなる。
あらすじでは省略したが、ビリーの親友でゲイの男の子が居る。
炭鉱夫という(英国伝統の?)社会的格差や、
ゲイという社会的マイノリティーなど、
色々盛り込まれて、うまく練られたストーリーだと思う。
だから作曲は同性婚をしたエルトン・ジョンなのかしら?
は母上様の勘ぐりwww
あとは、「ストレスフルな家庭。でもバレエは心のよりどころ」って部分が
コーラスラインの[At the Ballet]を彷彿とさせる。
現に、ビリー・エリオットのバレエ教室の場面[Shine]という曲。
最初のピアノのメロディーが[One]の前奏に似てない?
・・・そう思うのは私だけだろうか?
願わくば、日本でもBlu-ray出てくれ~